品質のピラミッド
ブドウ品種(ガルガネガ種)とも生産地域とも強い結びつきを持つ原産地呼称「ソアーヴェ」を獲得するためには、諸研究機関から届けられる情報を継続的にフル活用し、風味に反映される形で素早くワインの実際の品質を向上し、ぶどうの品種改良と生産方法の改善を行ない、あらゆる視点から指定生産地のクオリティを向上することが欠かせませんでした。
そのため本質的な見直しが行なわれ、新たな生産基準が規定されることになりました。
こうして、すべての呼称の審査基準が品質の点から見直され、気象学、地形学、土壌学的特性から各耕地が区分され、品質ピラミッドが作成されました。品質ピラミッドが目指しているのは、ブドウ栽培者に具体的な新たな目標を与えると同時に、耕地での生産努力を最大限に評価し、さらには消費者とのコミュニケーションをより分かりやすくすることです。
“おいしい日常ワイン、丘陵で生まれる品質の良いワイン、最高品質のボトル・ワイン”——これは1900年にヴェローナで行われた見本市の際に、ある報告書に記されたソアーヴェの商品等級区分です。
このような論理的で自然な品質ピラミッドを復活させることを、ソアーヴェの新たな規則は目指しました。そうして出来たピラミッドの頂点には、ソアーヴェ・スペリオーレDOCGがあります。これは、厳格な基準のもと、よいブドウのみでつくられる最上級のワインです。その下には丘で生まれるソアーヴェとして、古い畑で生産されたクラッシコ、その他の地区のコッリ・スカリジェーリがあります。
ピラミッドの最下層はソアーヴェDOC。価格と品質のバランスに優れたワインです。
ソアーヴェ・スーペリオーレ DOCG
新しいDOCG ソアーヴェ・スーペリオーレの規定の要約です。
ブドウ品種は伝統的なソアーヴェと同じく、ガルガネガ種70%以上、トレッビアーノ・ディ・ソアーヴェ種、シャルドネ、ピノ・ビアンコ種のどちらかを単一、または混醸で30%までの使用が認められており、今まで15%まで認可されていたトレビアーノ・トスカーノ種は規定から外されました。
生産地域はレチョート・ディ・ソアーヴェDOCG地区の丘陵地帯に限定されています。
新しい植樹に関しての規定は、グイヨ仕立てまたは、コルドーネ・スーペロナート仕立てで、植栽密度は1ヘクタールあたり4000本以上になります。また、2002年以前の畑は、スパリエッラ方式で、傾斜のあるペルゴラ仕立て、またはシングルまたはダブルのペルゴレッタ・ヴェロネーゼ仕立てでなければなりません。
収量はヘクタールあたり70ヘクトリットル以下に引き下げらました。瓶詰めワインの最低アルコール度数は12度以上(リゼルヴァは12.5度以上)、エキス分はリットルあたり20g以上になります。
ワインは収穫の翌年の9月1日から市場にだせます。瓶熟期間はワインに熟成感と複雑性を与えるために最低3ヶ月間必要です。また、リゼルヴァは2年間の熟成義務があります。
新しいソアーヴェの規約は、近年、認証された新しいDOCワインに比べて厳しく、イタリアの重要な白ワインであるという位置づけを確保しつつあります。このワインはソアーヴェの中でも最高のソアーヴェといえるでしょう。フレッシュで、飲みやすいだけでなく、熟成によって多様な香りに変化し、中には10年以上も長期熟成に耐えられるワインもあります。
よいワインを造るには優れた産地も不可欠ですが、収量を抑え、きちんとした管理もしなければなりません。つまり、単に収量を減らすのではなく、畑や適正なブドウの樹勢の調整をし、均等のとれたブドウ栽培ができてから、はじめて完璧な状態といえます。
素晴らしい白ワインは短期間で造れません。瓶詰め前に数ヶ月間、澱とともに熟成させることにより、味わいが安定し、ワインの個性が形成されます。その間に乳酸発酵をさせる場合もあります。熟成によって、色調は輝きのある濃い麦わら色になり、深みのある豊かな香りになります。
ガルガネガ種はアロマの多いブドウ品種ではありませんが、時間の経過とともに香りが変化し、高い潜在能力を秘めた品種であることを、グラスの中に確認できるでしょう。
食事との相性を考えてみると、このワインには多くのミネラル成分が含まれているため、魚料理だけでなく、地中海風の料理、チーズ類を使った野菜料理、卵料理、白身の肉料理など、幅広い料理と合わせることができます。
ソアーヴェ DOC 各種
DOCGのソアーヴェは新たな規約に改定されましたが、34年の歴史をもつソアーヴェDOCの規約も新しくなりました。ソアーヴェ・クラシッコはソアーヴェの呼称の中の1つの呼び名になりました。そして、ソアーヴェ・クラッシコ指定地域以外の丘陵地帯に新しくコッリ・スカリジェーリという小地区の呼称が加えられました。使用許可品種はDOCGのソアーヴェ・スーペリオーレと同じすが、DOCGに禁止されたトレッビアーノ・トスカーノ種の使用が最高15%まで認められています。
丘陵地域で生産されるワインのアルコール規定度数は0.5%が上がり、エキス分は1リットルあたり18g以上に改定されました。
新たに植樹した場合の仕立て方法はスパリエッラ方式のシングル、もしくはダブル。ペルゴラ仕立てのシングル、ペルゴレッタ・ヴェロネーゼ仕立てのシングル、もしくはダブルと定められており、植栽密度はヘクタールあたり3300本以上でなければならないと決められています。
ソアーヴェ、ソアーヴェ・クラシッコ、ソアーヴェ・コッリ・スカリジェリの規定の見直しは、高品質を保つために重要なアルコール度数、エキス分などの数値を上げ、より厳しい条件で高水準を目指したものになりました。
このように、新しいソアーヴェの規約は、最近新たにDOCに認証されたワインに比べても、規約が細部にわたって決められており、偉大な“テロワール”を表現するイタリアの白ワインにふさわしいものであり、重要な役割をはたしています。生産者にとっては、新しい指針で、消費者にはさらに理解しやすいように考えられています。
・ ソアーヴェ DOC
・ Soave DOC
素晴らしいイタリアの白ワインと言ってもよいでしょう。軽やかで、芳しく、新鮮さであふれるワインで、消費者にとっても安心して気軽に飲める日常ワインであるといえるでしょう。
落ち着いた色調、澄んだ香り、そして、明快な味わいをもつ、あきのこないワインです。
・ ソアーヴェ・クラシッコ DOC
・ Soave Classico DOC
このワインはソアーヴェ村とモンフォルテ村の丘陵地域からできる、よく知られた優れたワインです。
ソアーヴェ・クラシッコは中期熟成が可能なワインで、熟成によって、さらに魅力的な変化を遂げます。
このワインはズッパ、プリモ・ピアット、ミネストラ類などやしっかりした味付けの料理や軽やかな現代風料理によく合います。
ミネラルを感じる香り、繊細でありながら、しっかりとした味わいは、熟成によってさらに素晴らしいものとなるのです。
・ ソアーヴェ・スプマンテDOC
・Soave Spumante DOC
このスプマンテは魅力的な現代風の味わい、そして、気品からは守られてきた伝統を感じます。
はかり知れぬ魅力のガルガネガ品種はこのワインでもその個性を発揮しています。
厳しく選果したブドウを使用し、適した選抜酵母を用いて、長めの“シュール・リー”をさせるなど、細やかな醸造過程を経て造られます。そして、長い持続性のある泡をもつ、デリケートな辛口で、繊細な香りにあふれた素晴らしいスプマンテになります。前菜料理、祝いの席にふさわしいワインです。
レチョート・ディ・ソアーヴェDOCG
レチョート
・ディ・ソアーヴェDOCG

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